中二病が治らない

そんな私の戯言です

逃避行

高校時代学校に行くのがいやで、一度だけ逆方向の電車に乗って遠くまで行ってそのまま登校しなかったことがあった。

この放浪癖は今も治っていないみたいで、少しストレスがたまって色々なことが手につかなくなってくると、ちょっと遠くまで移動して心を落ち着かせに行く。

心身をリフレッシュさせるためにどこかへ行くとなると(最近は時勢的になかなか足を運びづらいが)観光地やテーマパークだろ、というのは自然な発想だろうが、ぼくにとって目的地は別に観光地でなくたっていいし、なんなら近くの街の歩いたことのない道を通る、くらいだって構わない。大事なことは、そこが自分にとって真新しい場所であるかどうかだ。

要は、現実から逃げ出したいのだ。

けれど、ただ出かけるだけならいずれは家に帰らなきゃいけなくなる。逃げる対象であるはずの場所におのずから帰っていくなんて、実におかしな話だ。

もちろん、ただの現実逃避なら他にいくらでも金も手間もかからない方法があるんだ。にもかかわらず、ぼくはなにかを求めて放浪する。そこに何の意味があるのか。

それを探求することは「なぜ人は旅に出るのか」という問いに答えることと一緒なんじゃないか、とふと思った。

知らない場所へ行きたいのは、そこに失った何かがあるような気がするからでも、まだ見ぬ自分が待っている気がするからでもない。

遠くへ行くことで、日常の中で凝り固まった自分自身になにがしかの変化を与えたいからだ。

 

たぶん、きっかけが欲しいのだろう。